不動産売却ノウハウ Vol.12
不動産売却ノウハウ第12回は、業界人は知っているけど
一般の人には教えてくれない「不動産業界の裏事情その3~
囲い込みって知ってます?」についてお伝えします。
「囲い込み」という言葉を知っていますか??
例えば、あなたの所有する一戸建ての売却を価格4500万円
で不動産会社Aに依頼しました。
専任媒介契約を締結し、レインズに売却物件の情報が登録
されると数百の不動産会社がその売り物件を購入してくれる
買主を探しはじめました。
そして、A社以外の購入者を探す不動産会社Bが見込み客を
みつけ、A社に電話で問い合わせしました。としましょう。
こんな回答はご注意を!
あなた「レインズに登録されている中古戸建4500万円の物件
ですが、見学を希望されている方がいます。ご紹介は可能で
しょうか?」
A社の担当者の回答は「商談中のためご紹介できません」と
いうものでした。
A社は実際には商談中ではなく、見込み顧客もいなかったの
ですが両手仲介ができなくなることを防ぐために他社に物件を
紹介させなかったのです。
これが悪質な囲い込みの手口です。
通常でれば「ご紹介は可能です。●●日であれば、ご案内できる
と思います。」という流れになり見学された方が購入を希望さ
れるかもしれなかったのに・・・。
残念ながら、このような囲い込みをされていても売主側では気
づけないことがほとんどなのです。
囲い込みは売主への裏切り行為
囲い込みをされてしまうと、売主側は貴重な取引機会を逃す
ことになります。
たとえば、A社以外のB社に「希望売却価格の4500万円で買い
たい」というお客がいるのに物件を紹介させずに、「4000万円
なら買ってもいい」というA社のお客との契約を成立させようと
されることもあります。
なぜかというと、不動産会社Aにとっては売主希望の4500万円
で売ることよりも、「自社のお客に買ってもらい両手仲介をする
こと」が優先させるからです。
売主の利益よりも、自社の利益を優先させるというのは売主に
対する裏切り行為です。
囲い込みがばれた!?
囲い込み問題が新聞や雑誌、テレビニュースで取り上げられる
機会が増えてきました。
特集の中にはお客のふりをして大手不動産会社に問い合わせを
して囲い込みをどの程度しているのかを調査しているレポート
もあり、一般の方たちに衝撃を与えました。
そのため不動産業界として囲い込みを防止するための施策を打ち
出しました。
それが「レインズのステータス表示の導入」です。
どのようなものかというと、レインズの売却物件の情報表示欄に
「取引状況」という情報欄が追加されたのです。
取引状況は次の 3 種類です。
①公開中・・・他の不動産会社から問い合わせを受付けている状態
②書面による購入申込みあり・・・不動産会社か書面による購入
申込みを受けた状態
③売主都合で一時紹介停止中・・・売却依頼主の事情により一時的
に物件を紹介てきない状態
上記の「取引状況」は媒介契約をした売主もパソコン等で確認する
ことが可能となりました。
取引状況を開示することにより、他社からの物件の問い合わせに対
して囲い込みを防止する施策をとったのです。
しかしながら・・・
レインズのステータス表示の導入だけでは囲い込みは防げない
取引状況を開示するという仕組みが導入されて、囲い込みは防げるよう
になったのか。
残念なことに、囲い込みを完全に防ぐことはできません。
なぜかというと、取引状況が「公開中」となっていても、売主側の物件
担当者が「内見できる予定を調整しています」とか「売主都合でまだ案内
できない」などと言って紹介を拒む行為が現在も行われているからです。
囲い込みを防ぐ方法
囲い込みを防ぐためには、「囲い込みをしない不動産会社を選ぶ」しか
方法はありません。
囲い込みをしない不動産会社は
「取引機会を増やすため積極的に売却物件を紹介する会社」であり
「両手仲介を前提とせず高く売ることに全力を尽くす会社」です。
そのような不動産会社でなければ、あなたの大切な不動産の売却を任せる
べきではありません。
あなたが売却を任せるべきは「高く売却するための具体的な売却戦略のある
不動産会社」です。
さて、ここまで不動産売却ノウハウをお伝えしてきましたが、次回が
最終回、お客様からいただいた質問に対してのお答えする「不動産売却
のQ&A」をお伝えします。
「早く高く売却するための売却戦略について詳しく知りたい」という
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